2005年08月28日（日）　千葉県

題名からおわかりの通りの理由で、今回の採集記は世の中に出すことができる範囲だけで、シンプルに書くことにする。

とにかくこの日は台風一過で風もなく、気温、湿度ともに高い、灯下採集には抜群の日であった。

かーｊｒはPM9：00まで塾であり、マンションに着いた時には10：00頃になっていた。
マンションの周りの街灯には羽アリが沢山飛んでおり、ふとマンションの玄関の壁をみると、でっかいコクワがへばり付いているような状態であった。

「この時期でこれだけ虫が飛ぶ日も滅多にない」

そこで、帰宅してかー（父）にこの状態を話すと、父もすでに行く気満々の状態であった。（^‐^；；

明日は午前中から用事があるので、あまり時間がかからない県内某所でミヤマ採集を試みることになった。

ポイントに着いたのはAM2：00過ぎと、まったくいつものパターンである。
日没から0時までに飛んできたもので潰されずに残っているものと、明け方にかけてのわずかな飛ぶ時間が狙い目となる。

どの街灯にもクワガタが飛来していることを予想してポイントの道に入ったが、なんと霧が所々で発生しており、カブトもポツポツといった状態。

しばらくはこんな状態であったが、奥の方に行くにつれ、だんだん霧が薄れてきた。
今日はなぜかコクワが非常に多い。

こればっかり

もうそろそろミヤマも出てくる頃ではないかという所なのに、今日は死体すら見つからない。なんだか今日はおかしい....。

さらに先へ行くと、ある水銀灯が出てきたのだが、車から見る限り、かなりの数のクワガタが轢かれているのが見える。さらにはオオミズアオもここだけには2頭も飛来しており、なんだか怪しく思ったので、休憩がてら少し見てみることにした。

ほとんどが轢かれていたが、生きているコクワが2頭だけいた。

かーｊｒがコクワや蛾を撮影していると、後ろで探していた父が、何かの轢死体を見つけてとまった。
そして5秒後かに、

「ああああああああああああっ・・・・・・・・・・・・。」

と声を挙げた。

かーｊｒが、「ミヤマの♂か？」と尋ねると・・・・、

「おおおおおおおおおおおおお、オオクワだぁ・・・・・！」

「・・・・・・うっそぉ〜〜〜！！」

大慌てでその死体を確認する。（潰れたものなので写真は見たくない人は見ないほうがいいです・・・）

「おおおおおおおおおおおおお！オオオオオオオオオオオオオ！！」

驚きのあまり二人ともしばらく、おおお、としか言えない。
福島産なら、「おおおお！オオクワじゃん！！」と言葉にできる状態であるが、コイツは幻の千葉産で、しかも灯下に飛んできたものである。

数年前に自宅のマンションで子持ちのオオクワ♀を拾ったが、あれは本当に天然の固体かどうか断定はできない。
まさかこんな所に放虫が飛んでくる訳はないし・・・、周りにはしっかりと里山が広がっている。

コイツはどう考えても「幻の千葉産オオクワ」なのである。

信じられない・・・・。

昔、「千葉の街灯でオオクワの♀を拾った」というのを聞いたことがあるが、非常に珍しいことだとか・・・。

そのオオクワが今目の前で潰されているのだ！なんということだ！

この後も、日が昇る直前まで探し周ったのだが、「2匹目のどじょう」は見つかるはずもなかった。

でも確かに、「千葉産オオクワの街灯に飛来する個体」は実在するのである。

千葉の街灯でオオクワを拾うことも決して不可能ではないのだ。

【結果】

カブト　多数
コクワ　多数

オオクワ　1♀死体

2005．09.01.